Reiraさんの盃

じゃ、早速

そう言うと妖精のおばさまは、僕を見つめます。

そしてスッと盃を差し出しました。

なんすか?

お酌よ、お酌

え、妖精って酒飲むんすか?

あたり前でしょ

おばさまの妖精が現れ、酒を注ぐ。

これは現実なのだろうかとまだ半信半疑でした。

おっかなびっくり酌をすると、

なにこれ

お酒ですよ。注いでっていったじゃないですか

ぜんっぜん、ダメ

え、何が?

全部

全部、って。お酌に良いも悪いもないでしょう

あるのよ。ちょっと貸して

おばさまは、徳利を持ち、僕の盃にお酌しました。

その所作は優雅で、すすすっと美しく注がれます。

盃にはなみなみと美しいお酒が満たされました。

きれいだ

飲んでみて

ごくりん、んまい!

ね?ちがうでしょ

なんで??

僕はもう一回、自分の盃に酒を注いで飲んでみました。

すると、さっきおばさまが継いでくれたお酒とは別物の、いつもの安酒です。

何だこれ!?全く訳が分からない

で?なんでこんなまずい酒飲んでるの?

あの、この酒、注ぐ時ナ二したんすか?いや、おばさまは妖精ですよね?妖精って羽とかあるんじゃないの?妖精ってもっとこう

何よ

え、いや

あんた、まさか天使とかとか羽で飛んでるなんて思ってないでしょうね。テレポート出来るんだから羽なんて必要ないのよ

あ(i)

で、おばさまって何?ちゃんと名前を呼びなさいよ

あ、すいません。そうですよね。名前教えてください

よ。うふ::()::

妖精のおばさまはReiraさん。

どこからやってきたのかは分からないけど、ソースのツボの陰から出て来ました。もしかしてソースの妖精?ではないと思います。

妖精だけど羽はなくというか、妖精って聞いて思い浮かべるイメージは、ただの思い込みらしい。

Reiraそんなの、誰かが書いた絵を妖精だと思ってるだけでしょ

オカあ、そうなんですか

Reiraで、あんたのお酌がぜんぜんダメなのよ。徳利を持つ手も、注ぎ方もダメ。お酌に覚悟もない、気持ちもない

オカえ

Reira思い出して比べて見なさいよ

自分とReiraさんの注いだ盃を思い返して比べると、

Reiraの盃何だか美しい。盃いっぱいになみなみと。注ぎ終わりのキレが良い。

オカの盃いつもの安そうな酒。盃の8分目くらいの注ぎ。

でもそれ以上の違いが分からりません。

もう一度やってみようと徳利を持った瞬間に、

Reira違う

と声が飛んできました。

さらにもう一度持っても、

Reira違う!

やばい、違いが分からない。これクリアしないと酒飲めないのかな

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