袖ひちてわが手にむすぶ水の面(おも)にあまつ星あひの空を見るかな 藤原長能

袖ひちてわが手にむすぶ水の面(おも)にあまつ星あひの空を見るかな

 藤原長能

 花山院御時、七夕(しつせき)の歌つかうまつりけるに

 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 316

「袖もぬれてこの手にすくい上げる水の面に両星の逢合う空が映っているよ。」『新日本古典文学大系 11』p.106

長能集、五句「かげをみるかな」。

本歌「袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風や解くらむ」(紀貫之 古今 春上)。

花山院(かざんのいん 968-1008)第65代天皇。在位984-986。冷泉天皇第一皇子。第三勅撰和歌集拾遺和歌集』を親撰。

わが手 たなばた祭にはたらいの水に星影を映して見るが、ここは掌中の水に映したもの。

立秋の頃の七夕で水をむすぶことを、本歌の立春のそれに擬えて興じたもの。

「七夕」の歌。

藤原長能(ふじわらのながとう/ながよし 949-1009?)平安時代中期の歌人。姉(母が同じかは不明)に藤原道綱母、姪に菅原孝標女がいる。

拾遺集初出。新古今四首。勅撰入集五十一首。

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